【相棒】モノ・ストーリー
以前私が働いていた
職場の中で
泊まりの施設がありました。
そういった施設では、
お家で使っていたものを、
そのままもってくることが
多々あります。
まあ、他の施設でもそうかな?
きっと。
その中には
年季の入ったものもあり
つい
「買い替えた方がよくない!?」
なんてものもあります。
そんなエピソードのお話です。
あなたが大事にしているものを
より大事にしよう
そう思えるようになりますよ。
90歳を超えた
綺麗な白髪、
肩にかかるか、かからないか
それぐらいの長さ。
普段は車椅子で、
ベッドから起きるとき、
車椅子に座るとき、
こちらで手伝うと
大きな声と、顔いっぱいの笑顔で
あーりがっとう!
と、こちらの気持ちが明るくなる
声をかけてくれる、
そんなおばあちゃんです。
そんな方と初めてお会いした時のお話。
お泊りした当日は私は休みで、
他の職員はすでに会っていました。
一度知ってしまえば、
もうルーティンのひとつになるのですが、
初めて知った時の出来事です。
朝起きると、
髪がボッサボッサなんですよね、
博士が実験失敗したかのような。
私は初めて会ったときだったので、
寝癖をなおすために
手ぐしや、施設のクシをつかいながら、
四苦八苦していました。
直らなくて・・・
そんなとき、
すでに会ったことがある職員が、
遠くからサッと、駆け寄ってきて、
おばあちゃんが持っているバッグから、
1本のクシをとりだしました。
ひと目見て、年季が入っているなあと思うもの。
しかし!
私があんなに苦労していた寝癖が・・・
そのクシをスッと一度通しただけで、
直ってしまいました。
職員ドヤ顔、
おばあちゃんもドヤ顔。
あとから教えてもらったのですが、
「あの方は、自分のクシじゃないと絶対寝癖がなおらないの
あのクシは、昔から使っている魔法のクシなの。」
ということでした。
私ももっと事前に知っておけばよかったのですが、
まさかクシとは…経験不足です。
長年使っていることにより、
自分の髪にクシがなじんでいったのでしょうか。
物に魂が宿っているのでしょうか。
不思議な体験でした。
それ以来。
本人がもっているものは、
可能な限り、使い続けてもらいたいなあと
思っています。
もちろん、叶うもの、叶わないものもありますが、
私のこの経験は、
魔法を信じる経験でした。
つくもがみ?でしたっけ。
あまりそういうのは信じる方ではないですが…
うーん。
いい経験でした。
私も、
ものを大事にします。
みなさんも、
大事にしている物、ありますか?
ぬいぐるみなんか
小さい頃から持っているなんてことあるんじゃないですか?
そういうものにかぎって
洗濯をしていなかったり。
でも、
なんか、
わかる。
クシの話とはちょっとずれるかもしれませんが、
自分のものは大事にしたいですね。
生涯の
大事な相棒。
あんたはオレの相棒だぜぇ~